'地は万物を載せ、あらゆる生に資する'
古代中国の書「易経」より
今回は植物を育てる上でかかせない「用土」の考察です。
ECHO PLANTSでは、仕入れた苗のほとんどをオリジナルの無機質ベースの用土'Echo Soil'に植え替えた上で販売しています。※2024年4月より
硬い無機質の土をつかうメリット
やわらかい有機質の土にくらべ、硬い無機質の用土では根が伸長したり分岐する際にストレスがかかります。いわば筋トレのような状態。
根に適度な負荷をあたえることで、幹や枝は短くがっしりと、葉は小ぶりでしっかりと、葉色や葉模様ははっきりとしてきます。成長はゆるやかに。
これはエチレンというホルモンの作用によるものです。
エチレンは風や雨、動物などによる物理的な外的刺激に対しての防御として作用し、垂直方向への成長を抑制するとともに、水平方向へと肥大させます。
つまり、かんたんに倒れたり折れたりしないよう、自らをちいさく、がっしりと形づくっていくのです。
硬い土を使用し、エチレンの作用を利用することで、全体的にコンパクトでグッドルッキンな株を目指しやすくなるわけです。
さらに、無機質の土では、虫もつきづらく、清潔に植物の栽培をたのしめます。
もちろん、有機質の土にもメリットはたくさんあります。
早く大きくしたい時などは、間違いなく重宝するでしょう。
硬い土をつかう伝統
昔から盆栽やサボテン愛培家たちによって、硬い用土とさまざまなテクニック(剪定や芽摘み、針金かけや葉水)を駆使して、植物をコンパクトに形よく育てる「わざ」が受け継がれています。
先人たちの「わざ」に学び、現在の園芸、とりわけ「スモールスペースでたのしむ、小さめサイズの植物づくり」に活かしたいと思っています。
ECHO PLANTSオリジナル用土'Echo Soil'
最高グレードの硬質赤玉土をベースに、いずれも上質の材料をオリジナルのレシピでミックスしています。
ECHO PLANTSでは観葉、多肉、サボテンなどほとんどの植物の基本用土として使用しています。
※竹炭、やしの繊維など、一部有機質の材料を含みます。